コミケ88私的リポート。て言うか田中圭一先生を傍観の記
遅くなりましたが8/14-16に開催されたコミックマーケット88に参加したのでそちらの報告を。
とはいえあくまでも私的レポートですのでご容赦。
今回のコミケは88回目ということでカタログも「88」仕様!
え~っと、これ「まんがくんコミックス」を知る40代以上でないとわからないんじゃ…
自分は最終日・16日にサークル参加。
コミケに参加するのは既に学生時代から数えて30年目…
そろそろ辞めようか、と悩んでもいるんですが、そうした頃になぜか田中圭一先生が「コミケに出てみたいんだけど」と言い出し、ここ数回はウチのサークルと合体で田中先生のサークル「はぁとふる売国奴」が参加しています。
もともと昔からコミックマーケットには興味があったそうなんですが、同人活動を経ずに商業デビューを果たした田中先生は一般参加もしたことはなかったそうで。
ところがその機運が変わったのは「50歳になって、やってないコトに挑戦しようと思った」といったようなことを仰っていました。
それにしても今回は2冊同時刊行ということでいつもにも増して大変だったと思う田中先生。
漫画家としてだけでなく大学で教鞭もとり、サラリーマンとしての仕事もこなし、その中でいったいどうやって同人誌制作の時間のやりくりをしてるの? と感心していまいます。
商業漫画家がコミケにサークルで参加するということについては、浦嶋の個人的な意見としては、実は20年ほど前に某大家のメジャー漫画家さんがサークル初参加をした折「プロが作った同人誌」という謳い文句を掲げたことがあって、それに対してはたいへんな憤りを感じたことがあります。
だって、同人や即売会参加者ってのは、すべてがイーヴン。そこにはプロだのアマチュアだのという階層は無いし、通用しないでしょ?
即売会においては、だれでも「初参加」は初心者で、ビギナー扱いだと思うわけです。準備会がそれで優遇するとか、アドバンテージなんかありません。
「自分はプロだから」という奢りで参加することは、同人をやってる者にとっては礼を欠くし、目障りとなると思うんです。
私の師匠であるふくしま政美が、やはり15年ほど前に”復活”した折、安易に「俺も同人やれば1000部や2000部くらい出るだろ」とか言うので
「ぜったいムリです」
と阻止したことがありました。
出版社が営業や宣伝をして本が売れるのと、同人誌を自ら手売りで捌くのとはぜんぜん違いますよね。
それに、もともと即売会で売れるものと、ふくしま先生の描くものとは相容れない世界。
ニーズが無いところにいくら本を持って行っても、せいぜい200部くらいが限界でしょう。
そこを勘違いすると、商業作家でもぜったいに火傷をするよ…ということを師匠に諭しました。
…その後何度かふくしま先生の作品を同人誌として出す試みはありますが…私からみれば、やっぱり胡座をかいているかなァ…と思ってしまってますが。
(師匠本人の問題ではなくて、プロデュースする者の考えが浅いのが理由なんですが…これいずれもうちっと詳しく記事で書きたいなァ)
てなことを「同人誌始めたいんだけど」と田中先生から相談を受けたとき、滔々と説明したことがあります。
で、実際にコミケ参加を始め、今に至る次第。
実際同人活動をするにあたって「さすがだなぁ」と感心したのは、田中先生が非常に研究熱心で、マーケットリサーチをしっかりやって同人誌を作り、コミケに臨んでいる点。
そこの具体的な秘訣もいろいろと伺う機会があって自分なども「見習わなきゃ」と思うことしきりなんですが、
ここで書いてしまうとチト勿体ないので、ナイショにします。
でも、ただのんべんだらりと本を作ってコミケに持ってくるだけでは、ここまでサークルとして大きく成長はしませんよね。
近くで見させてもらってると、いかに周到に計算の上で同人活動を展開しているかが解りますし。
何にせよ「明確な達成目標を持って臨む」というのだけはいちばん大切なんだな、ということですかね。
そんなことを学ばせてもらったのも大きな収穫です。
(学んだら次は実践しなくちゃダメなんだけど)
カントク氏といえば田中先生がプロデュースしたソフト「コミPo!」のキャラクター制作も手がけてますね。
残念なことにここ何回かウチは新刊も出せない体たらくな状態なんですが、いろいろと準備は積んでいるので、
次回・冬コミでは何か成果を出したいと思います。
※逐次このポータルでも進捗報告します
年長の田中先生ががんばってるのだし、自分ももうちょっとだけ続けようかと思う近頃。
でも、この夏コミはほとんどちょっとだけ友人への挨拶回りをしただけで終了してしまいましたとさ…
写真ももっと撮っておくべきだったと反省。
うん。がんばろ。ホントに。
コミケ終わって田中先生「あんまり忙しくって昼も食べてない…」
お疲れ様でした。また次回も期待してます。
田中圭一先生の同人誌通販サイト
■コミックとらのあな
■コミックZIN
※どちらのサイトでも下記の同人誌を購入できます
【おまけ】
朝停めた駐車場の隣にはこんな痛ポルシェさんの姿が…